国分寺台に「小とり」という鶏料理店がある。
昼間、カレーをやっていたので入ってみたが、なかなかこじゃれた店だ。
夜のメニューを見ても、なかなか内容が充実している。
そこで平日の19時ごろ、行ってみた。
先客3組5名。
そこそこ入っていた。
メニューを見て鳥酢680円と焼き鳥3本、それに瓶ビールを注文した。
ビールはすぐ出る。
ただ、お通しはでない。
5分ぐらいして出てきた。
ちょっと遅い。
次に出てきたのは鳥酢。
これは注文して10分ぐらい経ってから出てきた。
手羽先2本を素揚げし、甘酢をかけたもの。
まあ、手間がかかるので、遅いのは仕方ないか・・・。
1人で調理するので手が回らないのだろうなあ・・・と思いつつ、ビールも鶏酢も超スローペースでいただいた。
途中、カウンター横の先客1人は、当方が入店した時以降、ずっとワイングラスをチビチビやっているだけ。
料理を食べている気配はない。
そんな客もいるんだなあと思っていると、当方の鳥酢より若干遅れて、ネギなどの串焼き数本が出てきた。
自分だけでなく、あの人もかなり待たされていたとみえる。
その客、串焼きを食べてしばらくすると、帰る素振り。
すると女将さん、「もうすぐデザート?が出ますので」とかなんとか言って、引き留めていた。
まだ注文していた品があったのだ!
それは当方とて同じこと。
もう1品の串焼き3本がなかなか出てこない。
後客1組3名には注文された料理を出しているのに・・・。
注文後30分ほどして待ちきれず、調理し始めていないならキャンセルして帰ろうかと思い、「まだなら・・・」と話しかけると、「今やってます」との答え。
それから数分後、1本ずつ、数分おきに出てきた。
1本食べ終えた頃に次の串を出す・・・このスタイルは客に焼き立てを食べてもらおうと思ってのことだろうか?
もしそうだとしたら、ベリー・ベリー・グッドだ。
最初は鳥レバー。
ほとんど生のような感じだが、火は通っている。
どこかの焼き鳥屋で、レバーは火を通し過ぎたらダメと言われたことがあるが、その言葉どおりの焼き具合で、これは待った甲斐があったというものだ。
評価としては100点満点。
次は鳥皮。
小さく切った皮が密に串に刺されている。
ただ、量は少ない。
味もこんなもんだろうという感じで、これは70点。
最後はネギ間。
これもレア調で、串に刺さった部分の肉は生か、若干火が通っている感じ。
神業的と言っていいほどの焼き具合だが、何か食感は生っぽく感じられ、カンピロバクターが気になってしかたなかった。
70点。
以上を総括すると、味は非常にいいが調理に時間がかかりすぎる店・・・というのが感想だ。
しかし感想はそれだけではない。
最もインパクトのあった感想が残っている。
それは「ばくれん」1合900円を頼んだ際、ガラストックリの半分強ぐらいまでしか酒が入っていなかったことだ。
これには絶句。
一瞬、その場で指摘しようかとも思ったが、こういう時には気が弱くなる質なので、これがこの店の1合なのだろうと自分に言い聞かせた。
これがトックリ。
供された時には、球形部分の真ん中ぐらいまでしか入っていなかった。
疑心暗鬼にとらわれつつ、チビチビやり、串3本を食べた後、すぐに会計。
案の定、しっかり1合の値段が請求されていた。
そこで思わず、「あのトックリは2合ですか?」と聞けば、「1合」だという。
思わず「それに半分しか入ってないのはヒドイ」と口に出たが、「だいたい1合ですから」との反応。
おいおい、球形部分に半分しかないのに大体1合とはヒドイ話しだ。
そうは思っても、請求どおりに支払い、店を出る。
すると10歩ほど歩いたところで、後ろでガラガラっと戸が開く音。
クレームをつけたので追いかけてきて殴られるのかな?と、一瞬、ヒヤっとしたが、なんと店主が戸口に立ち、「有難うございました」とお辞儀していた。
10歩ほど歩いている間に女将さんに1合なかったことを確認したのだろうか?
味は非常にいいのに、料理提供の遅さとトックリ半分を平気で出す、その神経が非常に残念・・・評価としてはそんな感じだった。
(後記)
このブログでは、原則、個人店のマイナス面は書かないようにしているのだが、半合900円のショック覚めやらず、書くことにした。
店を出る前、店主にはそのことを伝えている。